この前、会社の資料を読んでいたら子数と母数という言葉が出てきました。
昔からたまに目にする言葉で言いたいことはなんとなくはわかるんですが、よく考えるとよくわからない言葉です。
周りに聞いても誰もわからなかったので、ちょっと調べてみました。
子数の定義は存在しない?
ネットで検索して驚いたんですが、子数って言葉自体が存在しないようです。
辞典にも載っていません。
というか慣習語とかいうレベルじゃなくて、存在すらしないようです。(当たり前に使われているイメージでした、、)
分子の意味で使われる
場合にもよるかと思うんですが、割り算の分子として使われていることが多い気がします。
○○率=子数/母数
こんな感じです。
冷静に考える謎なんですけど、言いたいことはわかるんで気にしないでいい気もします。
母数の反対
ヒアリングしてみて、大半の解答が母数の反対という答えでした。
分母分子ということなんでしょう。
ただ、そう考えると母数=分母でないといけなくなります。
母数は分母じゃない、確かこれは大学で統計学の授業を取った時に最初に言われた言葉だった気がします。(ちなみに単位は落としました)
母数は分母じゃない
言葉 | 意味 | 視聴率を例に |
---|---|---|
標本 | なにかを計測するときに必要な範囲で切り出したもの | ランダムに選ばれた世帯 |
サンプルサイズ | 標本の大きさ | 選ばれた世帯の数(約7000世帯) |
標本統計量 | 標本の傾向値 | 選ばれた世帯の平均とか |
母集団 | その対象全部 | 全世帯(約4000万世帯) |
母数 | 母集団の傾向値 | 全世帯の平均とか |
一般的には↑のように分類されます。
そもそも母数の意味は分母じゃないんです。
母数の意味は一番難しい
実は母数の意味って統計学的にはめちゃくちゃむずいです。
一応、がんばって簡単に説明してみます。
母集団というのは全データ、例えば日本国民とかいう全体を表すものです。
でも、そんなの全部調べていられないから、大体は標本(サンプル的なやつ)を決めてそこから傾向を算出します。
よくいう平均○○とか、○○な人の割合とかって、母集団の傾向じゃなくて標本の傾向を表しています。
これくらい調べておけば大体母集団と一致するからいいよねって感じなんです。
で、この時の母集団の傾向が母数ですw
母集団の平均は母平均と言いますが、これが母数です。
だから母数って基本的には実数では計算できないんですよね。
とりあえず母集団の特性を表す値なんだって言っておけばいいと思います。
Excelの関数で母とつくものがあったらそれが母数
母平均、母分散、母標準偏差などなど、使わないけどExcel関数にありますよね。
こいつらが母数です。
英語だと似てない
英語で見るとわかりやすいです。
分母 | denominator |
母数 | parameter |
別物ですね。
Number of children
子数をGoogle翻訳したらNumber of childrenでした。
そういうことですね。
と思ったけどそんなことないかもしれない
いろいろ調べていたら面白い記事を見つけました。
下記は明治時代の算数の教科書?
歩合 = 子数÷母数
母数 = 子数÷歩合
子数 = 母数×歩合
あった!
分母としての母数と分子としての子数は存在しました!
現代では使われていないとしても、この事実は面白いですよね。
おわり
言葉って難しいですね。
自分も気を付けます。
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読んでくれてありがとう!
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